民泊清掃の見積りでよくある失敗は、「基本料金だけ見て契約→あとから追加料金が積み上がる」パターンです。
清掃代行は、作業そのものよりも「運用(連絡・時間・リネン・ゴミ・写真報告)」で費用がブレます。
ここでは、追加料金トラブルを防ぐために、見積書・契約前に確認すべき項目を実務向けに整理します。
まず押さえる:追加料金が出やすい“典型パターン”
見積りの段階で、次のどれかが曖昧だと高確率で追加が発生します。
- リネン(洗濯・回収・補充)が「別途」扱い
- ゴミの搬出や分別ルールが物件ごとに違う
- チェックアウト~チェックインの時間制限が厳しい(早朝/深夜対応)
- 汚れ強め(嘔吐・喫煙・ペット持ち込み)の扱いが未定義
- 消耗品補充(トイペ等)が“善意任せ”
- 駐車場・入館ルール・鍵受け渡しが面倒で作業時間が増える
つまり、追加料金を防ぐコツは 「作業範囲」と「例外条件」を文章で固定することです。
見積りで確認すべき項目:カテゴリ別チェックリスト
以下を「見積書に明記してもらう」だけで、トラブルが激減します。
1)基本料金に含まれる作業範囲
最低限ここが書かれているか確認します。
- 清掃対象:室内全体/水回り(浴室・洗面・トイレ・キッチン)/玄関
- ベッドメイク:シーツ交換・枕カバー・布団カバーの範囲
- 拭き上げ:鏡・蛇口・テーブル・家電(電子レンジ/冷蔵庫など)
- 掃除機・床拭き:どこまで(ベッド下、ソファ下は対象か)
- 忘れ物確認:回収・保管・連絡方法
ポイント
「簡易清掃」「通常清掃」など言葉が曖昧な場合は、“写真基準”(清掃後写真の撮影箇所)をセットにすると品質も金額も安定します。
2)追加料金が発生する条件(ここが最重要)
見積書に、次を“発生条件+金額(または算定方法)”で書いてもらいます。
- 早朝・深夜対応(例:7:00前、20:00以降)
- 当日依頼・直前変更
- 連泊中清掃の有無
- 汚れ強め(例:嘔吐、血液、喫煙疑い、ペット毛、害虫)
- 深掘り清掃(換気扇、エアコン、浴室のカビ取り強化など)
- 緊急対応(チェックイン直前のやり直し)
「汚れ強め」の定義がないと揉めます。
例として、“通常範囲を超える場合は事前連絡→承認後に追加”のフローを決めておくと安全です。
3)リネン運用(洗濯・回収・在庫)が見積りに入っているか
民泊清掃で費用ブレの中心はリネンです。
- リネンは誰が用意?(オーナー/清掃会社/レンタル)
- 洗濯はどこで?(室内洗濯機/持ち帰り/外注)
- 乾燥方法(乾燥機・浴室乾燥・外干し)と、天候時の扱い
- 予備リネンの保管場所・補充頻度
- タオル・バスマット交換は毎回か
注意
「洗濯が間に合わない→当日追加料金」になりやすいので、“予備セット数”を見積り段階で決めるのが重要です。
4)消耗品・備品補充のルール(買い出しが別途になりがち)
補充対象
- トイレットペーパー
- ティッシュ
- 洗剤
- ゴミ袋
- アメニティ等
補充の方式
- オーナー支給(補充だけしてもらう)
- 清掃会社が在庫管理(実費精算or定額)
- 買い出しが必要な場合の手数料・立替精算方法
- 欠品発見時の報告(写真/メッセージ)
ここが曖昧だと、「買い出し手数料+実費」が毎回乗ることがあります。
5)ゴミの扱い(分別・搬出・保管)が明記されているか
追加料金の温床になりやすい項目です。
- 分別ルール(自治体/マンションの分別方法)
- ゴミ置き場まで搬出するか(室内回収だけなのか)
- ゴミ出しできない日(回収日外)の一時保管ルール
- 生ゴミ・缶・瓶・ペットボトルの扱い
- 粗大ゴミ・大量ゴミが出た場合の扱い
ポイントは「ゴミ置き場が遠い」「鍵が必要」「時間が決まっている」物件は、その分のコストが出やすいです。
6)入室方法・鍵受け渡し(ここで作業時間が増える)
- キーボックス/スマートロック/管理人受け取り方式
- 鍵の紛失時の責任範囲(交換費用、緊急対応)
- 入館ルール(オートロック・受付・駐車手続き)
- エレベーター有無、搬入制限(タワマン等)
入室が面倒だと、清掃品質というより移動・待機コストで追加が出ます。
7)作業時間の目安・人数・当日の制約
見積りに入れてもらうと、当日の揉め事が減ります
- 間取りごとの標準作業時間(例:1K 60〜90分)
- 1人作業か2人作業か(繁忙期の体制)
- チェックアウト~チェックイン間に間に合わない場合の対応
- 予約が詰まる日の“優先順位”や調整可否
8)報告内容(写真・チェック項目・破損報告)
- 清掃後写真:最低どこを撮るか(例:浴室・トイレ・キッチン・ベッド周り)
- 破損・汚損・忘れ物の報告フロー
- 作業開始/終了時刻の記録
- クレーム時の再清掃条件(無料/有料、対応時間)
写真報告があると、品質の証拠になり、追加料金の正当性も判断しやすくなります。
9)キャンセル・変更ポリシー(繁忙期に効く)
- 清掃依頼のキャンセル期限(前日何時まで)
- 予約変更(チェックイン時刻変更等)の扱い
- 清掃会社側の欠員時(代替要員・再手配)のルール
「当日キャンセル不可」「直前変更は追加」などが多いので、運用に合うか確認必須です。
10)支払い・請求・保険
- 料金は税込/税別
- 月締め・都度払い
- 領収書・請求書の形式(インボイス対応が必要なら要確認)
- 損害保険の有無(破損時の補償範囲)
契約前に“必ず”聞くべき質問
- 「基本料金に含まれる作業」を箇条書きでください
- 追加料金の条件と金額表をください
- リネン運用はどこまで対応?予備は何セット必要?
- ゴミ搬出は込み?回収日外はどうする?
- 写真報告は何枚・どこ?
- クレーム時の再清掃は何時間以内?費用は?
まとめ:見積りは「作業」より「運用」を固めると追加料金が減る
追加料金を防ぐために確認すべき核心は、次の3つです。
範囲
基本料金に何が含まれるか(写真基準があると強い)。
例外
追加料金の発生条件と金額(汚れ強め・時間外・深掘り)。
運用
リネン・ゴミ・補充・連絡・再清掃のルール。